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『虚飾の愛知万博』を読んで

西城タカシ2005/04/15
愛知万博を紹介するニュースや特集番組に胸を躍らせ、いつ行こうかと、楽しみにしていた私にとって、愛知万博の暗部を照らし出したこの本は、なかなかショッキングな内容である。
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著者:前田栄作<br>
出版社:光文社<br>
定価:952円+税
著者:前田栄作
出版社:光文社
定価:952円+税
 愛知万博を紹介するニュースや特集番組に胸を躍らせ、いつ行こうかと、楽しみにしていた私にとって、愛知万博の暗部を照らし出したこの本は、なかなかショッキングな内容である。
 また、だからこそ、実際に行く前に読んでおいてよかったとも思う。

 著者は、愛知生まれ、愛知在住のフリージャーナリスト。愛知万博について、長期にわたって取材を続け、10年以上前から警鐘を鳴らしてきたという。

 後先を考えない乱開発。巨大な利権がうごめき、税金が食い物にされる構図。「環境」を謳う万博による環境破壊。
 これといった目玉のない、魅力に欠けたパビリオン。不便きわまりない交通アクセス。かき消される地元住民の反対の声。一部企業が大手を振る実態……。
 本書は、愛知万博の矛盾や問題を、容赦なく暴き出している。

 所詮、万博は、期間限定の急ごしらえのプロジェクトである。膨大な土地を必要とするため、大都市から離れた、交通の不便な場所に、新たに開発して場所を確保することになりやすい。まず万博ありきだから、万博が終わった後、その開発した土地をどうするのかといった長期的な展望は、どうしても二の次、三の次になる。また、莫大な経費が動き、多くの人が関わるなかで、金儲けの輩が暗躍し跋扈することになる。

 国や都市の威光を示す万博は、それ自体が多くの矛盾や問題を孕んでいるといえよう。万博は、旧来のパラダイムが生んだ遺物であり、もはや、21世紀にはそぐわないのではないか。著者は、そう訴えているようだ。

 ……それはともあれ、手作り弁当の持ち込みはよくて、市販の弁当はダメなのは、なんでだろう? ペットボトルはダメで、水筒はOKなのは、なんでだろう? ネット予約にすれば、オークションで売り買いされることが目に見えているのに、また瞬時に申し込みが殺到しサーバーダウンも予想されるのに、断行したのは、なんでだろう?
 愛知万博は、素人の目にも、わかりにくいことが多い。それが、来訪者数が今ひとつ伸び悩んでいる原因の一つではないかなあ。

 それでも、なんだかんだ言っても、私自身は愛知万博に一度は足を運んでみるつもりだ。まあ、マンモスも見たいし、ロボットにも会いたいし……。もしかすると、日本で開かれる最後の万博かもしれないし。
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